鶯歌陶瓷博物館は陶磁器の町鶯歌にある博物館です。2000年開館ですでに四半世紀以上が経過しました。もちろん展示内容は陶磁器に関するもので、製法・歴史・素材などかなりの範囲を網羅しています。
通常は100元の入場料がかかりますが時折無料開放されることがあり、今回MRT三鶯線開通記念で無料になった機会に再訪してきました。すべてを紹介するとかなり量が多くなってしまうので一部をピックアップしてお伝えします。
鶯歌駅から徒歩数分で到着。MRT利用の場合は陶瓷老街駅を利用したほうが近いです

屋外は美術館のよう

中は吹き抜け構造で非常に解放的な造り

入口では蛇窯が出迎えてくれます

一階は陶磁器に使われる材料や製法の展示がメイン。その中で特に興味深かったのが加工技法・釉薬・焼き方でどのように違いが出るかという展示のコーナー。こちらは加工法の紹介で図柄部分を削る方法

削る→その場所に別の土を盛り付ける→出っ張りを削るという三段階の方法

粘土細工のように貼り付けて立体感を出す方法などが実物とともに展示されています

続いて釉薬の違い

こちらは鶯歌碗釉という鶯歌で機械化・大量生産が始まった時期に生まれたもので、骨董市などで見かける食器の風合いがまさにこれですね

そして焼き方の違いを示したコーナー。灰を使う柴焼や塩を使う塩焼きなどその差異が興味深いです

ここの展示が特に良いと思うのはわざわざ同じ規格の素材を用意して比較見本を焼いていること。ありがちな展示方法はそれぞれの製法の作品を置くというものですが、それですと作品表現の差異なのか製法の差異なのかがわかりません。同じ規格で作れば製法ごとの違いがよくわかります
私は化学好きの理系なのでこういう展示もそそられます

二階に移動してきました・こちらでは主に歴史やこれまで鶯歌で生産されてきた陶磁器が紹介されています

日本統治期の生産品。この時期日本の生産技術や文化が流入し台湾の窯業は大きく変わりました

日本語が書かれたものもあります。こちらは鶯歌信用組合創立10周年紀念の茶器

1960年代に始まった大量生産時代の製品。今も数多く残っていて蚤の市などで手に入ります

蝦盤(エビ柄の皿)もありました。残念ながら鶴盤は見当たらず

花磚と呼ばれるタイルの一種。装飾性と風圧から建物を守る機能性を備えていて鶯歌駅にも設置されています

タイルの芸術品、マジョリカタイル

かつての鶯歌には多数の窯があリ煙突が林立していました。現在は生産地から集散地へと変わり煙は見られなくなりましたがモニュメント的に一部が残されています

フロア中程には原住民の陶器を紹介したコーナー


最後に産業陶器のコーナー。碍子もかつては鶯歌で盛んに生産されていました

磁器はセラミックスとして電子部品にも使われています。その例としてPCのマザーボードが展示されているのですが

ASUSのP3B-Fというモデルで調べたら2000年頃の製品でした。おそらく開館時からあるものと思われますがISAバス・IDEコネクタ・FDDコネクタなど消えた規格が目白押しで懐かしすぎます。ちなみに調べたところまだメーカー公式サイトに掲載されていてドライバーも提供されていました(対象OSはWindows98!)

(後編へ続きます)