台鐵の小駅を訪ねるシリーズ、今回は北迴線の景美駅です。

景美というとほとんどの人が台北MRTの駅であると答えるかと思いますが、実は花蓮にもあります。両者の落差はなかなかのもので、また(台北)景美在住としては一度記事にしたく訪問してみました。

景美駅が所属する台鐵北迴線は優等列車メインでローカル輸送は非常に少なく、基本的に一度下車すると次の便までかなり開いてしまいます。しかし朝方に短い滞在時間で訪問できるパターンがあり、それを利用しました。

花蓮から2駅、10分ほどの乗車で到着。山が綺麗。

やたらに広いホームが印象的ですが、屋根の位置からすると線路をずらしたか1線潰したかして後から拡張したのでしょうか。

ホームの柱にある駅名ペイント。他所では見かけない古いタイプです。

ホーム中央にいくつか設置されている謎のオブジェ。位置的にベンチかな?と思うのですが、かなり低く座りにくそうです。

地下道の古びた感じは南迴線の駅とよく似ています。

このあたりは荒れた感じがしませんが…

地上に出ると一気に出る廃墟(駅)感。

改札口。他所では見かけない様式です。

これまたあまり見かけない大きな駅名看板。

廃墟感モリモリの駅舎内部。かつて窓口が設置されていた痕跡が見て取れます。
調べたところ1998年までは有人駅でした。

外に出たところ。よく見ると凝った装飾がされています。

駅前から国道へ向かってまっすぐ伸びる道路。

150m歩くと国道に出ました。


付近にはレストラン、農場、そしてセブンイレブンなどがあります。
主要国道沿いなので秘境駅というわけではないですが、これら施設に電車で来る人はいないですし、景美集落まで1.5kmほどあるので不便で利用は少なく1日20~30人程度。

折返しの電車まで9分しかないのですぐに駅へ引き返します。

帰りの電車に乗ろうとしてちょっと困ったことになりました。通常ICカードリーダーは入場・出場が分かれており、出場してまたすぐ入場するのは問題ありません。
ところがここは1台で兼用するタイプで、乗車の際タッチしたところ出場の重複タッチと判断されてエラーになってしまいました。ある程度時間を置かないとダメなようです。
仕方がないので車内できっぷを購入しました。

時代に取り残された感がひしひしと伝わる小駅。花蓮駅から最短30分ほどで往復できますので物好きな方は足を踏み入れてみるのもいいでしょう。