これまで台北市・新北市では1280元で30日間市管轄の交通機関が乗り放題になる「1280定期票」が発売されていました。前の市長時代に発売開始されたものなので市長・政党が変わってなくなるのでは?と心配していましたが、結果は逆でより便利にパワーアップされました。
新サービス「都會通」はこれまで2市に加え基隆市・桃園市も対象となり大幅に範囲が広がるだけでなく、域内で完結する高速バス・台鐵線も対象になるのが大きいです。これで1200元なのでお得感はかなりあります。

さて、サービス開始は7月1日からですが、発売は6月15日より行われておりあちこちで宣伝されています。こちらはバス停のもの

捷運のチャージマシンにもメニューが追加されていました

注目したいのは右下にあるボタンです。新しいチケットは従来より範囲が広くて安いのですから当然切り替えたいという要望があります。しかし本来の払い戻し方法では高額な手数料が引かれるためほとんど払戻額がなく、期間が切れるのを待ってから購入することになります。しかし今回は特例として日割り計算で払い戻すことができ、ボタンを押すとその説明が出てきました

台鐵にもすでに専用の通路が設けられています。このチケットを利用する場合通常の改札機は使えず、もし使ってしまうと従来どおりの運賃が引かれることに

さて、なかなか素晴らしいチケットですが残念なことが2点あります。1つ目は台鐵で乗越ができないことで、例えば台北~新竹間を乗車した場合境界駅新富~新竹ではなく台北~新竹の運賃を支払うことになります。実は後日乗越できるのか?という検証記事を上げようと思っていましたが、先回りして説明されていました。

2つ目は悠遊卡しか使えないことです。行政院(国の機関)が絡んでいるので一卡通・iCASH2.0も対応してくれるのでは?と思いましたが非対応となりました。個人的にはこれらを愛用しているので非常に残念でした。

このチケットの登場で更に行動範囲が広がることになりそうです。「お金がかからないならとりあえず行ってみよう」という動機づけになるので経済効果もありそうに思えます。ちなみに旅行者が使えるか?というと難しいと言わざるを得ません。払戻をする場合1日あたりの控除額が300元なので4日目にはゼロになり、数日間の滞在で1200元分乗る人はめったにいないのであくまで在住者向けということになりそうです。