花蓮土産で個人的に一押しなのが花蓮薯です。その名の通り薯(サツマイモ)を使用した焼き菓子で、姉妹品にタロイモを使用した花蓮芋があります。
他にも餅や剝皮辣椒なども有名ですがこれが一番好きでいつも買っています。

さて地元の名産品なのでいつくかのメーカーが製造しているのですが、これまではずっと同じ店で買ってみました。しかし今回ふと「他のメーカーはどうだろう」と疑問に思い、複数の店で購入し食べ比べてみることにしました。

以下試食順にご紹介

1.協芳名產行
いつも買っている駅前の土産物店で購入したもの。製造元には行っていないので店の写真はなし。
量り売りで1斤180元、だいたい11個で100元なので1個約9.1元。


比較的小ぶりで、しっとりをベースに若干ボソッとした感じもある食感。いつも食べ慣れている味です。
他のメーカーに比べて甘さが特に強いように感じました。

2.惠比須餅舖
花蓮薯発祥の店を看板に掲げています。創業1899年とあるので日本統治時代ということになりますね。
製造直売で店舗は一軒だけのようです。


レギュラーパック的位置づけのものは14個入り150元、1個あたり10.7元。他に贈り物に良さそうな化粧箱入りもあります。

ところ今回複数の店で買い集めるにあたって問題となったのが賞味期限でした。花蓮薯の賞味期限は5~10日程度しかなく、大量に買うと食べきれなくなってしまいます。
この店ではミックスがなく(予約製造のみ)、薯・芋両方買うと28個にもなってしまうので薯のみ購入。そして薯には復刻版の特別パッケージがあったのでそちらを購入しました。
水戸納豆のような藁に包まれており、中身はレギュラーと同じで3個入80元。かなり割高ですがこれだけ凝ったパッケージなら納得です。

細長くスイートポテトのような見た目で一口食べた時の印象は「栗まんじゅう」。日本の和菓子にかなり近い味わいで、さすが日本統治時代創業の店という感じでした。

ちなみに購入時店員さんから「3日置くと藁の香りがついて美味しくなります」と言われました。一つ目は比較のためすぐに食べましたが、残り2つは3日経ってから食べようと思います。

3.通進食品中心
卸がメインのメーカーが直売もしていると印象の簡素なお店。
創業60年とありますが看板が古く、創業年から計算すると84年になりますね。


量り売りで少量(各3個)お願いしたら50元で1個あたり8.3元です。

見た目は協芳名產行と近いですが、口の中でさっと溶ける感じで薯と思われる小さな粒があり独特な食感。甘さは中程度。

4.洄瀾薯道
市内に5軒の店舗がある比較的大手の店。看板には書いていませんが、公式サイトのURLがsince1938なので通進食品中心とほぼ同年の老舗ということになります。


9個入りの次は10個入りという不思議なラインナップ(10個入りは箱が大きく立派で贈り物用という位置づけらしい)。
定番の薯・芋のほか紫芋が各3個ずつセットになって170元というバージョンを購入。1個あたり18.9元と圧倒的に高価です。

個包装は機械包装タイプ

見た目は協芳名產行・通進食品中心と似ていますが、味はかなりスイートポテトに寄せた感じで焼いた感があります。甘さは中程度。通進食品中心と同じくサッと溶ける感じ。
見た目スイートポテト(味は和菓子)の惠比須餅舖、風味スイートポテトの洄瀾薯道と対照的で面白いです。

食べ比べてみて製造元によりここまで食感や風味に差があることに驚きでした。それぞれ個性があり完全に好みの問題かと思いますので、何度か花蓮を訪れて食べ比べてみてはいかがでしょうか。もしグループ旅行ならそれぞれ違う店で買ってシェアしてもいいと思います。
1の製造元(販売もしている)と2~4の店は至近なので一度に回れます。

なお前述の通り日持ちはしないのですが、日本へお土産にするなら期間が比較的長く(2週間くらい)パッケージも見栄えする洄瀾薯道がお勧めです。

次回は芋バージョンを食べ比べします。