(2018.8.12加筆修正、改題)
南投縣にはいくつも茶の産地がありますが、その一つでトップレベルの生産量を誇るのが松柏嶺です。ここで採れる茶は松柏長青茶と呼ばれ、台湾十大名茶の一つに数えられます。茶の集散地であもるため、通り一杯に茶葉店が立ち並びショッピングができるほか、道教の聖地受天宮では景色も楽しめます。
松柏嶺へアクセスできる公共交通は彰化客運の6928路バスのみで、概ね1~1.5時間間隔での運行。大半が赤水~松柏嶺~濁水~南投というルートで鉄道からの乗り換え地点はは集集支線の濁水駅となり、少々不便です。ただし1日3本のみ西部幹線田中駅まで延長運転されており、今回はこれを利用しました。時間が合わない場合は田中駅または新幹線彰化駅からタクシーがいいと思います。
今回初めて降りた田中駅。
バスのりばは通りを渡ったすぐのところにある停留所。何故か6928路の表示はなく若干不安になりますが、バスはちゃんと来ました。
30分ほど乗っていると車窓に茶畑が目につくようになります。松柏嶺にはバス停が3ヶ所ありますが、中心部に近いのは南松柏嶺です。降りるとすぐ受天宮の門があります。
この門をくぐるとお茶ストリートで何軒もの茶葉店が並び、様々な茶が売られています。気軽に座って試飲できそうなオープンな店もありますので立ち寄ってみるといいでしょう。
突き当りまで行くと道教の聖地、受天宮です。立派な廟で、多数の参拝者がいました。
この廟は山の上に建てられているため、風景もばっちり。ちなみにここは県境ぎりぎりで、今立っている場所は南投縣ですが眼下に広がるのは彰化縣です。
門まで戻り、右へ行くと茶畑があります。
逆に左手の方へ行くとビジターセンターがあり、マップやパンフレットなどが貰えます。
地図で見ると付近には何軒も製茶工場が点在しているようなので歩いて回ってみたところ、確かにあったのですが土日は休みなのかどこもあまり人がおらず、残念ながら積極的に見学させている雰囲気ではありませんでした。
こちらにも茶畑が。
一通り回ったところでお楽しみ、お茶の試飲と買い付けです。先述の通り店は多数あるのですが、茶の集散地なので各地の茶葉が混ざっています。わざわざ産地まで来たのですから当然地元産の松柏長青茶を入手したい、ということで自產自銷(生産直売)の看板を掲げる東洋茗茶さんにしました。奥には加工設備が見えます。
カウンターに座って雑談をしつつ、3種類ほど試飲させて頂きます。
松柏長青茶は前述の通り総称であるため、具体的には四季春茶、烏龍茶、翠玉茶、金萱茶などになります。このあたりは(茶葉の産地としては)標高が低いため価格が安く、しかも美味しいのが特徴。ペットボトルの烏龍茶もこのあたりの茶葉が使われているとのことでした。結局1斤(600g)600元の四季春茶を購入。おばちゃん曰く台北では倍の値段するよ、のことでしたかあながち誇張ではなさそうです。
数年買い続けているリピーターもいるとのことで、私もまた手持ちの茶葉がなくなったら補充に来たいところです。
買い物を終えるとそろそろバスの時間。帰りは濁水側へ出て支線経由で台北へ戻りました。今回は時間が遅かったのでここだけになりましたが、午前中から来れば集集線沿線の観光を組み合わせることもできます。
訪問日 2017.10.22