以前廃ビルスポット千越大樓を紹介しましたが、台中にはまだ他にも古いビルがあり今回は第二弾として中英育樂大樓を取り上げます。

中英育樂大樓が所在するのは台中公園近く、台鐵台中駅から徒歩10分ほどの場所です。
外見はいかにも廃墟然としていて、特に3階部分に並ぶ真っ黒な空洞が不気味。

さらに上に目を向けてみると4階以上は窓がなく、さらに屋上には何やら建て増しされたような部分があり普通の構造ではないことがわかります。

先に説明してしまうとここは千越大樓同様かつての商業娯楽施設で、地下1階~地上3階までが商業施設、5階以上はディスコやレストランなどとなっていました。
さらに屋上には最も古い回転レストランがあり、当時はかなり賑わったようです。

しかし現在は没落して店はみな閉店し、建物自体は閉鎖になっていないものの中は薄暗く不気味な雰囲気が漂っています。


入口に貼られていた役所からの通知書。この手の建物にありがちな閉鎖や差し押さえなどについてのものかと思いましたがそうではなく、購入優先権に関するものでした。YouTubeで見つけた5年ほど前のニュースによるとこの建物は売りに出されているとのことなのでその関係でしょう。

揉め事にはなっていないものの権利関係は相当複雑なようで一筋縄ではいかず、今も売れてないように思えます。

さて、このビルにはもう一つ大きな特徴があります。それは3階までの部分が立体駐車場のような螺旋状の通路で一本に繋がっており、明確なフロア区分がないことです。




こればバイクや車で直接中へ入ってこられるようにしたためで、かなり前衛的な設計であったものの結局失敗で没落の原因となりました。さらに数度の火災が追い打ちをかけ20年以上前に営業を終えています。

何階という区分ができないことから住所も「之」が2回登場する珍しいものに

通路は3階あたりで塞がれ行き止まりに。仕方がないのでここで引き返し動画を撮りながら戻ってみました。


中央部には普通の階段もあります


しかし20年以上放置されているだけあってかなり老朽化が進行している様子

取り壊しの予定はなく再生する日を待っているとのことですが、その日は来るのでしょうか?

参考動画:東森新聞-最早旋轉餐廳非「金沙」中英大樓設計不良沒落