この記事の内容につきまして新駅でも購入可能であったとのコメントをいただきました。お詫びして訂正いたします。

高雄が地下化と新駅開業に沸く中でひっそりと発売終了になったものがあります。それがタイトルにある入場券です。台鐵では2013年の制度改正でほとんどの駅で入場券の発売が中止されましたが、駅の構造上通り抜け需要のある7駅に限っては発売が継続されていました。
高雄駅もそのうち一つでしたが、工事による地下道封鎖という事情があったため別途無料の通行券が発行されており、案内カウンターで入場券を購入しようとすると目的を聞かれて記念用ですと答えない限り購入を止められていました。つまり実用上の意味はほとんどなく、専らコレクター向けでした。

高雄駅では自動券売機での発売のほか、案内カウンターでは手売りの常備券が発売されていました。同様の券は台中にもありましたが高架駅化で発売中止となり、高雄が最後の発売駅となっていました。古いスタイルの味がある券でしたので高雄を訪れるたびに買っていましたが、新駅では自由に通り抜けができるようになるため必要性がなくなり発売中止になります。いよいよなくなるということで「冊買い」をしてみることにしました。

これがその現物です。発売時に切り取られる報告片などはないので、本当にまるごと買うことができます。表紙には含まれる券番のほか、冊自体の通し番号がマジックで書かれています。

券番からわかる通り50枚綴で1枚6元ですので1冊300元(約1080円)です。入場券は台鐵が発売する各券種の中でも特に安い券ですので、こうして大人買いすることができます。(実際にはこの前にある中途半端な冊も買い取ったため50枚より多く買っています)

表紙をめくってみるとこのようになっています。

左端にざっくりと切り込みが入っており、これはどの冊にもあったのでもしかしたら印刷所の時点でこうなっているのかもいれません。切り込みはかなり斜めになっているため、後ろの方になると切り離したときに少し端が欠けてしまいます。

こちらは前回訪問時に1枚だけ購入し、実際に入場してみた券です。改札口で提示すると入場・出場とも係員は少々固まっていましたので、やはり実際にこの券を使用する人はほとんどいなかったようです。