定期運用を終え運用車両も引退して久しい復興號。それが国慶節連休に復活運行されるという情報が入ってきました。時刻表を調べてみると確かに設定されており、これがかなり異色の列車で大変興味をそそられましたので乗車を絡めた旅行を組み出かけてきました。
連休後半の10月9日・10日にそれぞれ彰化→南港の片道2本(5430次・5432次)が運行され、差異はわずかな時間の違いのみですので以下は私が実際に乗車した5430次について記述します。

これらの列車は高鐵に乗り切れなかった乗客を救済する目的で設定され、以下の点でかなり特異な列車でした
・對號(座席指定)列車復興號でありながら全車自由席という謎設定
・極限まで絞った停車駅
・爆速という言葉がしっくり来る速達性

まず1点目ですが、本来復興號は自強・莒光などと同じ全車指定の列車です。それを全車自由席で運転するという謎設定でした。これは着席保証が目的ではなくきっぷの発売枚数を制限するための対策で、乗客が集中しすぎてカオスな状況になるのを防ぐために1列車1000枚限定での発売としたものです。ところが一方でICカードでの乗車も認められており、運賃が同じ區間車と復興のきっぷも相互に通用することからまったく実効性がなく、それなら區間快と変わらないという意見がありましたがまさにその通りだと思います。

こちらがきっぷ現物。1~10号車限定となっていますが、列車は10両編成なので全車自由席

分割しているのは台中~台北の所要時間を見せやすくしたかったのと、窓口と券売機では様式が違うというネット情報を参考にしたためです。左が券売機発券で、フォント・位置・号車間の区切り文字が違う、NON-RESERVEDの表記がないなど結構差があります。

2点目。停車駅は彰化-新烏日-台中-板橋-台北-松山-南港と最速達の高鐵をもろに意識した設定となっていました。注目すべきは台中の次が板橋となっている点で、新竹や桃園といった主要駅も通過してしまいます。

そして3点目は京急もびっくりの韋駄天列車であるということです。東部幹線などで停車駅は少ないものの列車自体は遅く速達性はそこそこという列車がよくありますが、この列車は違います。台中-台北が1時間50分と一般自強號を凌駕し、最速普悠瑪の1時間40分に迫る勢いです

さて乗車当日。自由席で座席保証はないので始発の彰化から乗車。丁度壊れてしまっていますが発車案内に復興の文字があります

入線前からホームで待ち、無事よい席(進行方向向きクロスシート)を確保。待っている人はあまりおらずかなり余裕でした。列車は回送ではなくセットで設定された送り込みの臨時區間快5429次として入線

ちなみにたまたまですが前日この5429次にも乗車しています

しばらくすると復興に表示が変わりました

見づらいですが先頭も復興號を表示しています

定刻に彰化発車、この時点ではかなり空席がありました。次の新烏日でもあまり乗車はありません。そして最も多くの乗車があると見込まれた台中でもホームには沢山人がいるのに乗ってくる人はほとんどなく、結局私のいる9号車では十分空席がある状態で発車となりました。

そして歴史的(?)な場面が出現

なんとEMU900の車内表示器に台中から台北まで一度に収まってます

途中運転停車もなく、列車は120キロ運転をしてガンガン飛ばしていきます

新竹も爆速通過

前の電車がつかえているため一度止まったほかは運転停車もなく、台中~台北を本当に2時間かからず走破しました。今回利用者としては速い上に空いていてとても快適でしたが、台鐵としては予想外の残念な結果であったと思います。その原因は
・急遽追加設定された列車であまり周知できなかった
・復興號とはなんぞや?という人が増え、見送る人が多かった
あたりであると言われています。私はまた設定してほしいと思いますが、この乗車率ではもう次はないでしょうか?