以前にも投稿した虎尾のサトウキビ列車。2018年~2019年にかけても運行されており、今年も追いかけてきました。今回は車やバイクを用意しづらい外国人でもそこそこ追いかけられる方法を含めて紹介したいと思います。

まず現地へは前泊をお勧めします。というのも最初の列車が出るのは朝比較的早い時間ですので始発の新幹線でも間に合いません。また大都市ではないので台北からの夜行バスもなく、当日朝虎尾へ着くのは不可能ではありませんがかなり厳しいものがあります。

そしてまずは8時までに製糖工場に最も近いこの踏切へ行きましょう。ここでまず行うべきは踏切監視員の方に列車の時刻を確認することです。

時期によって運行本数は変動しますが、経験上8時過ぎの始発は必ず出ているようです。確認するとやはり8時過ぎとのこと。
監視員の方が配置に着いたら列車が来る合図です。

この日は1本目が8:10頃出庫してきました。まずはそれを撮影します。

「この後も列車はありますか」と尋ねると10分後にもう一本あるとのこと。そこで2本目は別の踏切に移動して動画撮影しました。


朝の出庫を見届けたら朝ごはんでも頂きましょう。付近を散歩して線路や踏切などを撮影して回るのもお勧めです。そして9時近くなったら製糖工場前にある虎尾驛(観光案内所のようなもの)へ移動します。

ここですべきことはレンタサイクルの申し込みです。バイクや車が使えない場合における唯一の移動手段です(市街地での撮影で良ければ徒歩でも大丈夫ですが)。公式には9:30からとなっていますが、案内所が開いていれば貸してもらえるようです。料金は時間無制限50元ですが、返却時に50元分の買い物ができます。身分証の提示が必要ですのでパスポートなど用意しておきましょう。

自転車を調達したらあとは好きな撮影スポットまで移動します。年季の入った踏切と踏切小屋。

家の間を抜け

道路を越え

町外れへ。ここまで来れば余分な構造物は一切なく撮影は余裕です。

今回も高鐵手前のここで撮影することにしました。ここを選んだ理由は線路がカーブしていて撮影しやすい以外に、去年この監視小屋でお世話になったおばちゃんに再会してお礼ができたらと考えていたということがありました。しかし残念ながら今年は違う方が担当されており、会うことはできませんでした。

列車が戻ってくるまで時間がありましたので、少し先まで行くと使われなくなった交換設備と転轍機がありました。

1本目の列車が戻ってきたのが9:30頃。無事撮影できました。




この後もう一本帰ってきますので、同じ場所で撮っても芸がありませんから今回はさらに進んで別の場所に行ってみることにしました。その途中でサトウキビの刈り取り作業に遭遇。畑の中を刈取機とダンプカーが並走し、豪快に刈り取り&積み込みを行いあっという間に作業完了。


刈り取りマシンを前から見た様子。迫力があります。

10時過ぎに途中の踏切で監視員の方が配置に着くのが見えましたので、そこで自転車を停め撮影。出庫と同じく2回目は動画にしました。

満足して自転車を返しに戻ると案内所の人からあっさり日本人と見抜かれ、「丁度当時の機関士さんが来られていて日本語でお話できます。色々聞いてみてはいかがですか?」と声をかけてくださいました。
そして当時蒸気機関車を運転されていた程元機関士より貴重なお話を聞かせていただきました。写真左の方が程さん。

当時は製糖会社の路線を乗り継ぐだけで台中や高雄まで行けたそうです。
お話を伺っている間にも11:10・11:20に列車が出庫していきました。この日は収穫量が多かったようです。恐らく午後も出たのではないでしょうか。

以上、今回も大変満足のいく虎尾の旅でした。来年も運行されればまた見に来ることでしょう。