磺嘴山は陽明山国家公園の東端部に位置する火山で、70万年前に活動を止めていますが活火山に分類されています。
付近はハイキングコースとなっていますが、自然保護区に指定されているため3営業日前までの申請が必要。ですので思い立ってすぐに行く、というわけにはいかずある程度事前に計画しておくことになります。とはいえ申請枠には余裕があり、満員になることはほぼないので天気予報を見てから申請してもまず大丈夫です。
出入りは台北市側(擎天崗)・新北市側(鹿堀坪)の2個所に限られ、4通りの組み合わせから選ぶことになります。私は同じ道を往復するのが好きではないので擎天崗→鹿堀坪を選択しました。理由は
・バスの本数が十分であり、安心感がある(鹿堀坪側は極端に少なく、1本逃したら終わり)
・登山口がわかりやすい
・下りが多く、楽である
・下山後金山温泉に行きたい
の4つ。無事入山許可書も届き、出発です。
まずはバスで擎天崗へ。まだ9時前なのに下山する便に多くの人が乗り込むのにびっくり

まずは登山口を目指します。もはや説明不要なスタート地点・擎天崗の大草原。今回は中へは入らず風櫃嘴方面へ進みます

ハイキング日和で多くの人が訪れていました

金包里との分岐点。引き続き風櫃口方面へ

擎天崗名物、牛ガード。万一襲われたら杭の手前に避難します。牛はまっすぐ突っ込んでくるので躱せるという仕組み

20分くらいで登山口(自然保護区入口)へ到着しました。この柵を越えていきます

ロックの解除番号は入山許可書に記載されているのでその通りにセット。無事開きました

人数制限されている場所なので獣道みたいになっているのかと思いましたが、ごく普通のハイキングコースです。それほど険しさもありません

35分ほどで前方が開けてきました

最初のチェックポイントである避難小屋に到着。わざわざこれがあるということは事故が懸念される状況があるのでしょうか?

ここから早速海が見え始めています

ミニ草原と謎のロープ

翠翠谷との分岐点。ここは重要なポイントなので寄っていきます

道が曖昧になっている箇所があるので目印のロープを見失わないよう注意

胸くらいまでシダが茂っている場所がありびっくりしましたが、すぐ抜けたので一安心

10分もかからず開けた場所に出ました。これが翠翠谷?わざわざ命名する割になんだかあまりたいしたことないような…

と思っていたらまだ道が続いていました

これが正真正銘翠翠谷。陽明山の後花園と呼ばれる秘境で、原始的な生態系が残る湿地となっています

普通に歩けそうに見えますが、湿地なので足元がぬかるんでいて油断するとハマります。あまり奥には行かないようにしてパノラマ撮影してみました

足元には見たことがない植物が生えています

分岐点まで戻り磺嘴山を目指します

登山口から1時間20分、ついに磺嘴山が目の前に現れました。もうひと頑張りです

今回一番険しかった区間。それでもこの程度なので登りやすい山と言えます

稜線に出ました。あとはなだらか


磺嘴山山頂に到着。ここでお昼にしました。実はこの先にも火口を周回するコースがあるのですが、ご覧の通り完全に草に埋もれていて道自体がわかりません。
先人の登山記録でも「とても進めたものではない」とありましたが、まさにその通り

山頂からも海が見えました

こちらはいかのも陽明山らしい景色

(後編へ続きます)