私は台湾伝統市場の魅力に取り憑かれ、台北市を中心に各地の市場を訪ね歩いておりますが、「台湾最大の市場が雲林にある」との情報を入手しいつか訪問したいと思っておりました。ついにその機会を得て行ってきましたが、そこにあったのは他所とは完全に異なる特殊な市場でした。

その市場は西螺鎮果菜市場。名前の通り西螺にあるのですが、行くのが大変でした。というのも事実上交通機関がない。一応バスは通っているのですが、1日2往復なのでとても使えたものではありません。
ということで西螺バスターミナルから歩いていきました。だいたい30分くらいで着きます。

直前にあった道の名前が市場北路。道路名になってしまうとはさすがの貫禄。

そして入口…ではなくこれは帰りに撮影した出口の写真(入口側は逆光だったので)。市場は線対称になっていて西側と東側は同じ造りになっていますが、西側から入って東側から出る一歩通行になっています。

ひっきりなしに車が入っていくのですが、車の種類が明らかに他の市場とは違います。

トラック、しかも大型が中心。駐車場に止まっている車も”業務用”としか言いようがないものばかり。

建物は第1棟から7棟まであり、1~5が東西方向、6~7が南北方向の配置。

中に入るとこんな雰囲気。明らかに一般家庭では(レストランでも?)使わない単位での取引で、完全に卸売の取引。

広い通路をトラックがドライブスルーしながら取引をしていきます。

普通の市場ではおばちゃんバイクにぶつけられないよう注意しなくてはいけませんが、ここでは大型トラックが来るので本気で気をつけないと大変危険。

業者はこんな感じで露店スタイルのブースと言うか島を持っています。

ずらりと並ぶ大量の野菜は圧巻。

箱売りが最低単位。時々少量並べられているのを見かけますが、これは小売ではなく商品見本。


様々なグレードのきゅうり。正直同じように見えますが、書いてある文字からすると産地の違いでしょうか?どれにしてもめちゃくちゃ安いのですが、一般人にはまったくもって使い切れない量。

構内車両には専用のナンバープレートも発行されているようです。

ネギタワー

写真を撮っていると隣にフォークリフトが止まりました。
おじさん「これテレビに映るんか?」
私「いやネットで紹介するだけ」
おじさん「じゃあ色々な人に見られるんだな。俺を撮れ!」
ということでお写真頂きました。

市場のおばちゃんなんかを撮るのは好きなんですが、ここは(業務のじゃまになりそうで)撮りづらかったので助かりました。

東側の第6棟・7棟に回ってみるとこちらは葉物コーナー。

そのまま東側から出て見学を終了。まさに野菜の集散地という言葉がぴったりの場所でした。よほどの物好きでない限り観光での訪問はお勧めしませんが、台湾農産物流通の一端を見ることができます。

西螺鎮果菜市場
雲林縣西螺鎮福來路38號


7:00-19:00
西螺バスターミナルから徒歩30分
05-5868949
日曜休市