前回の庭園に続き古蹟(魏氏旧居)へ向かいます。
入口の様子。1885年の建築で130年以上の歴史がある建物ですが、とても綺麗に修復されています。
ちなみに敷地の南端に位置しており、向かいは公道です。有料施設なのに誰もおらず自由に出入りできる状態で、こんなガバガバでいいの?と思いましたが、やはり本来は警備員がいて丁度外している時だったようです。
このあたりもかつて無料施設であった名残がみられます。
まずは手前の門から中へ
通路の上空には傘が張られており、落ちた影と合わせてとても芸術的な雰囲気
奥まで来ました
一旦引き返し、今度は中央の門の中へ。正面の建物がメインとなる成美公堂の一進と呼ばれる部分で、後方に二進があります。
一進には先祖が祀られており、魏家では特に先祖を大切にしていたため手前に配置されているとのこと。
二進前には中央に井戸がある広いスペース
二進は神様を祀った場所。手前に植えられた2本の木が印象的です。一進は背の低い木でしたが、この違いにも何か意味があるのでしょうか?
後ろを振り向くと一進の裏側にあたる部分に書かれた大きな一文字があります。この字は魏氏によって作られた4文字が合体した独自の漢字で、成美公堂のシンボル的存在。
客家語の音でkiangと読み、意味は孔子・孟子が伝えた儒教思想をよく学び優秀であれという意味が込められています。
かつて140人が暮らし賑わったという成美公堂はかなり広く、各部屋は博物館になっており当時使われていたものや文化が紹介されてます。
台所には当時の食事が再現されてました。よくできていて美味しそう。
この部屋の展示物の一つに、天井から吊るされた籠があります。食材などをしまっておくものですが、その名称はなんと
「氣死貓」(怒り狂った猫)
猫が(中に入った魚などに)手が届かず怒り狂う様子からついた名前です。
展示物で特に面白かったのは扶鸞を体験できるコーナー。
「扶鸞」とは神様に意見や回答をもらう儀式のことで、ここではそれをハイテクで疑似体験できるようになっています。
空の盆に手前にある二股の棒でなにか一文字書くと、その字に合わせた詩が選ばれて左の壁に投影され読み上げられる仕組み。
本物の儀式はこのような感じ。うまく似せていますね。
これは各部屋に設置されている消化器ですが、おみくじ筒のような意匠をこらしたデザインでうまく周囲に溶け込んでいます。
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こちらは魏家四兄弟の母親の寝室
客人を食事などに使われた部屋
一番奥には小さな売店があり、飲み物などを買うことができます
庭園・古蹟とも大変見応えがあり、入場料は高めですがその価値は十分にあると思います。
彰化方面へ出かける機会がありましたら是非寄ってみてはいかがでしょうか。
成美文化園
彰化縣永靖鄉中山路二段60號