日本の会社で交通費を経費精算する場合、長距離券であれば領収書を貰い近距離の電車であれば単に乗車区間と運賃を申告するだけ(証明書不要)というのが一般的かと思います。台湾の会社も基本的に同様なのですが、日本よりも厳格であらゆるものに対して証明となる書類の提出を求められます。この背景には国税局の厳しいチェックがあるようです。

そんな背景があるため、紙のきっぷが存在する交通機関の場合「購票證明(領収書に相当する購入証明)」というものが必ずと言っていいほどついています。大抵はきっぷと一体になっていて、必要な場合は自分で切り取って手元に残すようになっています。不要であればそのまま渡してしまえば良く、別途領収書を切ってもらう必要もないので合理的なシステムと言えます。

紙のきっぷがない交通機関の場合でも窓口などで申し出ると乗車証明を出してもらうことができ、IC乗車券の場合はネットでダウンロードできるようになっていたりと仕組みは整っています。
どうしても出ないのは都市部のバスなどでしょうか(その場合でも自分で証明書類を作って提出する必要があり、正直面倒です)。

一方で購入の事実が証明できれば購票證明(領収書)でなくても良く、鉄道などでは使用済みの乗車券を持ち帰り領収書とみなし代用する方法が一般的です。そのため台鐵各駅にはきっぷを領収書化して持ち帰るためのハンコが用意されています。
(ハンコが押されたきっぷ)

高鐵(新幹線)では乗車券を一切回収せずに持ち帰らせるようになっています。台鐵も最近になってこれに倣い、自動改札機での回収を行わなくなりました。

そんな事情があるため台鐵では通常ですと購票證明は発行されませんが、特に申し出れば出してもらうことができます。

購票證明を発行した場合、券面には「證」が印字されます。

これにより購票證明を手元に残しきっぷを払い戻すことを防止しています。