かつて鳴り物入りで登場したものの利用の低迷によりあっという間に衰退し風前の灯となっている台北~花蓮の高速バス。それと一緒に登場したのが羅東~花蓮の201路バスでした。高速バスの区間車的位置づけで、より多くの停留所に止まります。
この路線も利用者は少なく、2024年2月をもって半年の運休を試行することとなりました。運休という名義ですがこのまま廃止となる可能性も高く、花蓮からの帰りに乗ってみました。

この路線に乗るのはバスで台湾一周以来。今回は乗車方向も運行会社も異なります。現在2往復体制となっていますが道路工事のため午前便は運休で花蓮発は17:03の1本のみ。ターミナルで待っていましたが発車時刻直前での入線してくる気配がなく、遅れているのかな?と外に出てみたらすでに停車中

車体が小さくて見えなかったようで、危うく乗り遅れるところでした

運休決定路線らしく乗客は私1人だけ、貸切です。写真が撮りやすい前方中央に座りました。最初は花蓮市街を走行

市街地を回ってお客さんを拾うようなことはなく、すぐに郊外へ。台鐵公司花蓮機務段の脇を通過

カードリーダを見て驚きました。なんとこの路線宜蘭地区定期券が使えるのです。3桁路線番号のシティバス扱いなので当然といえば当然なのですが

右の鉄条網で囲われているのは花蓮空港

17:27 基本的に台9線系統を走りますが、一旦途中で逸れて新城駅に停車。多くの人がバスを待っていましたが、これに乗ってくる人は皆無

太魯閣方面との分岐を過ぎ、蘇花公路へ入っていきます

17:36 崇德通過。山に入る直前の花蓮土産が買える最後の場所

山に入ってきました

しばらくは未改良区間(従来からの蘇花公路)を走り、トンネルも手掘り

蘇花改に入ると明らかに道が良くなります

1&:59 以前見学した台泥DAKA前を通過。ここにも停留所の設置があります

18:01 続いて和平停留所通過。花蓮縣最後の停留所になります

18:23 県境を超えて宜蘭最初の停留所南澳鄉公所。南澳・東澳・蘇澳と台鐵駅近くに止まりますが名称が鄉公所(村役場)・火車站(駅)・轉運站(バスターミナル)とそれぞれ名称が異なるのが面白いところ

南澳~東澳間は未改良のためこれまでゆったり座っていたのが急にジェットコースターに。急カーブが続くので油断すると座席から落ちてしまいそうになるので注意

18:38 東澳火車站。ここは火車站というだけあって駅の目の前に停留所が設置されています

景色が賑やかになってくると蘇澳市街

蘇澳駅前を通過しますがここではなく少し先の轉運站に停留所があります。18:50通過

最後は高速を爆走し19:10終点の羅東站運站に到着しました。結局最後まで私一人の貸切でした

途中停留所での停車はなく、全線に渡ってかなり飛ばし気味で所要時間は2時間7分。思ったより早く着いたなという印象ですが、それでもこの区間の列車は各駅停車でも1時間30分~40分程度なのでバスのほうが時間がかかっています。停留所も鉄道とかぶるところが多く、定価ですと運賃も高いのでバスに乗るメリットはなくなくなってしまうのも仕方がないかなという感じはしました。
もしこの路線が生きる道があったとしたら鉄道などで行きづらい蘇花公路の各スポットに停留所を設置し、台灣好行に組み込むあたりでしょうか。特に清水斷崖などは需要があったように思えます(安全に停車・乗り降りできる停留所の設置は難しそうですが)