台鐵の小駅を訪ねるシリーズ、今回は臺中線(通称山線)の造橋駅です。

造橋は台北方向から来た線路が海線・山線に分かれて最初の駅。今も残る日本統治時代建築の一つですが、他の駅に比べると知名度は低めで見過ごされてしまいがちです。
その理由を察するに木造ではなくコンクリート造りで比較的新しいからではないかと思われますが、なかなか魅力的な駅です。

駅舎外観。大きな「造橋」の額が目を引きます。


駅舎の中へ。以前は付近の線路が単線であったため運転扱いの要員がいてきっぷを売っていたようですが、二度の降格を経て無人駅に。

旧出札窓口前には海線木造駅舎のような仕切りがあります。

上を見ると使用中止になった昔の時刻表が。中途半端に中身が残っていますが、普快車表記がいいですね。

待合スペース。当時かなりモダンな設計であったと思われ、今でも気品が感じられます。

角に配置されたコンクリートの台座が印象的。3辺にベンチが設置されているのでそのままだと直角に交差してしまいますが、それをうまく避けたデザインです。

ホーム側もなかなか優雅な感じ。

ホームと上屋は比較的新しそうです

駅舎本体だけではなく駅前には日本家屋が点在。かつて駅長の宿舎であったもので、長らく荒れていましたが綺麗に修復されました。
解説員がいるときであれば内部の見学もできるようです。



さらにもう一つ注目しておきたいのが駅の向かいにある商店。

地元で長きに渡り愛されているというのがひしひしと伝わってきます。

雑貨店かな?と思いながら入ってみたら奥に壺や多数の引き出しが。漢方薬のお店でした。
店の真ん中にどん!と外に向かって設置されたベンチがかなりのインパクトを放っていますが、これは調合を待つ人のためのものでしょうか?

電車で移動の際にはちょっと途中下車して立ち寄ってみるのもいいと思います。