台鐵莒光號に使われる客車は大まかに自動ドアの「新型」と手動ドアの「旧型」があり、これは多くの人が見てわかる違いです。しかし実際にはそれらの中で細かい形式の違いがあり、非常にバリエーション豊か。これで本が一冊出ているくらいです。

さて、その中で特に注目しているのがSP32850型です。この車両は1970年に導入された最初期型で日本製、27両製造されたうち9両が現役です。
どこかで乗りたいと思っていましたが実際に当たるかどうかは運次第。先日たまたま台東から乗った編成に連結されており、さらに留置線にもいるという状況で乗車と撮影をすることができました。

まずは留置線の車両を撮影

車號はSP32857

さらに留置線にはSP32950型もいました。同年に追加製造されたグループで仕様はほぼ同じ、メーカーも変わらず日立・日車です。
SP32954

SP32987

乗車するのはSP32868

製造メーカーは日立と日車ですが、妻面を覗いても銘板は見当たらずどちらかはわかりませんでした。

サボ

旧型の象徴、手動ドア

車内の様子。かつてはレースのカーテンや通路のカーペットがありましたが、老朽化や地位の低下(かつては最上位であったがその後自強號が登場)により今はなくなっています。

なくなったものといえばこちら。これはかつてアテンダントが乗務して飲み物のサービスなどを行っており、座席の上のボタンを押すと呼び出すことができました。

その後人員の余裕がなくなりサービスは廃止されています。

壁も見逃してはいけません。よく見るとうっすらとですが「單號(奇数)」と書かれていた跡があります。
台鐵の座席は通路を挟んで片側がすべて偶数、もう片側が偶数となっています。以前は車端部にデカデカと案内板が貼られていました。

重厚感ある座席

フットレストを備えています

台東線を快走。製造から半世紀以上経っていますので少々揺れはありますが、まだまだ元気な走りを見せてくれます。

2024年で引退という話が流れており、近いうちに本線上では見られなくなってしまいそうです。
どの形式が充当されるかはわかりませんが、新型と旧型の運用は分けられていますので旧型の運用を狙っていけば乗ることができます。