以前本館などを紹介した國立臺灣博物館ですが、少し離れた場所に南門館があります。本館同様日本統治時代に建てられた臺灣總督府專賣局臺北南門工場の建物を再利用しており、現役当時の産業を主題とした展示を行っています。

博物館は中正紀念堂から徒歩3分ほどの便利な場所にあります

当時の建物は二棟だけが残っており、左側の赤レンガ造り「紅樓」と右側の石造り「小白宮」
博物館が入っているのはこちらの紅樓。当時は樟腦倉庫として使われていました

チケットを購入して左へ進むと常設展、右の階段を上がると企画展へ行くことができます。まずは常設展の方から見ていくことにしましょう

常設展ではこの工場で生産されていた樟脳・阿片について解説されています

樟脳は軍事・民生様々な用途に使われていたため非常に重要な産業でしたが私のイメージは防虫剤です。直接引き継いだものかはわかりませんが、今もほぼ同じデザインのパッケージで発売されています

こちらは同じ用途で使われるナフタリンなどと匂いの比較ができる引き出し。比べてみるとはっきり違いがわかって面白いです



民生用途でもう一つ重要なのがセルロイドの原料でした。石油プラスチックが登場する前によく使われた樹脂で、主な製品は玩具や装飾品など



映画のフィルムにも使われていました

燃えやすいのが欠点ですでに日本では生産されておらず、世界的にも消えつつありますが石油が枯渇してきたら復活したりするのでしょうか

逆に燃えやすい性質が生かされたのが軍事用途で、無煙火薬の原料になりました

もう一つの重要製品がアヘン。今では考えられませんが当時は政府運営の工場で生産され、貴重な収入源となっていました

さらに奥では樟脳の生産過程が原料となるクスノキの伐採から紹介されています

室内にレールがありますがここに列車が走っていたわけではなく、この奥に台湾第一号のエレベータがありトロッコを動かすのに使ったようです

当時敷地内にあった神社の模型。灯籠の一部が出土したほか痕跡は残っていません

2階の企画展へ移動します

訪問時は絶滅危惧種に関する展示でした。本館の展示といい、国立博物館生物に寄せているところがありますね



1階へ戻り外へ。紅樓の北側、旧荷造り場は

飲食スペースになっていました

続いてもう一棟の「小白宮」へ。外壁はかつて台北にあった城壁の再利用とのことで、清代のものということになります

当時の用途はアヘンの原料倉庫で、現在は貸しスペースなどに使われており今は何もありませんでした

中庭も結構いい雰囲気です

国立博物館4館の中では最も地味な存在ではありますが、中正紀念堂・南門市場などとセットで回れますので立ち寄ってみるとよいかと思います