かつて公路總局(道路を統括するお役所)が2013年から2017年にかけて幸福巴士というものを定めてネットなどを中心に展開していました。

”公路總局希望大家「隨意搭上一班客運車,以特有的慢速節奏,從客運車高於小轎車的『高度』,看見台灣,也尋找台灣各個角度的溫度與感動」,因此將這些路線命名為「幸福巴士」”
(気の赴くまま一本のバスに乗り、特有のゆっくりとしたリズムに乗って乗用車より高い「高度」から台湾を眺め、またそれぞれの角度が持つ温もりと感動を見つけてほしい。このためこれらの路線を幸福のバスと名付ける)

(季節運行などではなく)日常的に運行され、毎日便がある路線の中から特色ある20路線ほどが選ばれていました。以前紹介した6506路もその一つです。書籍も発行されていました。
時間が経っているためまだ全路線の特定はできていませんが、確認できた範囲ではこの15路線が含まれています。

基隆客運1062 台北中崙─金瓜石
新竹客運5625 竹東─那羅部落
苗栗客運5815 苗栗─灣瓦
豐原客運6506 豐原─梨山(廃止)
員林客運6739 日月潭─阿里山
嘉義客運7702 嘉義市先期轉運中心─北門遊客中心
嘉義縣公車處7322 嘉義─阿里山
府城客運88 臺南公園─觀夕平台
屏東客運302 恆春轉運站─旭海
屏東客運9189 高雄─墾丁
鼎東客運8181 成功─玉里榮總
鼎東客運8163 臺東─池上
鼎東客運8176 池上─南興
花蓮玉里DRTS 樂合社區─玉里車站,安通社區─玉里車站,源城里─玉里車站(廃止)
連江縣公共汽車管理處南竿山海線 介壽─馬港

今回乗車する8181路は花蓮縣玉里鎮と台東縣成功鎮を結ぶ路線です。花東地区の交通は山脈を挟んで山線・海線に分かれ、山越えとなるためそもそも道自体が少なく相互の移動は不便でした。
そんな両者を結ぶ貴重な路線がこの8181路です。

起点は榮總(病院)の前。通院需要を考えているようです。

花蓮客運の六角形が目立っていますが、この路線は台東のバス会社鼎東客運の運行で時刻表は右の小さな四角。

少し前からスタンバイしているのかと思いましたが、時間になると奥からやってきました。

ここからの乗車は私一人だけ。

まずは玉里市街を走ります

意外にも最初の停留所で大量乗車がありました。たまたまクラブ活動でもあったようで、いきなり満員に。座席がギリギリ足りる混雑率です。始発から乗ったおかげで最前列を確保でき、結果的に正解でした。
学生さんたちは普段乗らないのか皆ICカードを持っておらず、現金乗車でいちいちお釣りを出すので手間取っています。

やがて車窓から店が消え

橋を越えて国道方面へ向かいます

国道9号線・30号線の重複区間を快走

ここで9号線と分かれ、山越えの30号線単独区間に入ります。

少し走ると安通温泉に差し掛かります。山間の小さな温泉地で、いつかゆっくり来てみたいですね。

バスはどんどん山道を上っていきます。道幅は十分広く、ドライブするには楽しそうな道です。

まさかこのまま山を登りきって越えるのか?と思っていたらさすがに最後はトンネルになっていました。


トンネルを抜けて台東側へ。遠くに海が見えています

かなり近づいてきました。途中展望スペースなどもあるのですが、残念ながら路線バスでは立ち寄ることは叶わず。

坂を下りきって突き当たると30号線は終点。11号線(海線)に合流します

海線沿いも絶景続き。途中有名なスポット三仙台も通るのですが、残念ながらバス停は海から少し離れており車窓から見ることはできません。

ついに成功鎮に入りました。が、市街地まではまだ14kmほど

南国の雰囲気がよく出ている車窓風景

遠くに成功市街が見えてきました

市街地を少し走り

終点に到着!1時間ほどの乗車でした。

バスターミナルの床には幸福巴士のペイントがされていました

バスは早速折り返しの準備に入っています。

もし乗車される場合は下り坂で海が見える玉里→成功方向がお薦めです。