台鐵の小駅を訪ねるシリーズ、今回は縦貫線の南靖駅です。

南靖は嘉義から二駅、南下していく場合嘉義縣最後の駅で次の後壁から台南市になります。
區間車のみが停車する小駅でホームは最近改修・嵩上げされたようで綺麗になっていました。

そしていかにも後付しましたというエレベータ。最近台鐵では小さな駅でもエレベータの設置工事が進んでいます。

跨線橋は古いものですが、かなり整った印象

階段を降りるとレトロな雰囲気が漂ってきました

無人の改札口を抜け、駅舎の中へ。面白いことに大小2つの窓口が並んでいます。

段ボールで塞がれている左側の小さな窓口は使われなくなった古いもの。改修して使い続ける駅はいくつかありますが、使用停止した窓口をこうして残すケースは珍しいです。

右のシャッターが閉まった大きな窓口は現役のもの。南靖は有人駅ですが丁度お昼休みで開いておらず、手書きの乗車駅証明書?が置かれていました。
他の駅では「きっぷは車内でお求めください」といった張り紙がある程度でこういったサービスはなく(台鐵の車内精算で乗車駅は自己申告)。この駅独自のものと言えます。

改札口の様子

古い駅の定番設備、空襲時の避難経路を説明した図。中国との緊張が高かった時代を感じる一品。

90度右を向いて待合室。どこかに似た雰囲気…ここと一緒ですね。

角のコンクリート台座もあります

それも道理で、同時代(日本統治時代末期)の建築なのです。

外に出てみました。造橋とは意匠が異なりシンプルなデザインですが、瓦屋根で独特の風格があります。

向かって左に謎の建物と木の電柱がありましたが、何でしょうね??

少し駅前を観察。ロータリーには主張の激しい駅名モニュメント

右手には日本家屋がありました。荒れていますが、一応保存されているようです。

駅の正面には旧製糖工場が。かつて三大製糖工場の一つでしたが、製糖業の凋落によりその機能を停止し今は展示スペースや売店になっています。

今回は西端へ行く途中で立ち寄ったので電車1本分の時間しかなく、ゆっくり見ることはできませんでしたがまた機会を改めて来てみたいですね。

短時間の滞在ではありましたが、下車する価値はある駅でした。