台湾十大名茶シリーズもついに8回目となりました。今回訪ねるのは南投縣の日月潭。

日月潭といえば台湾中部を代表する景勝地。それと同時に有名な紅茶の産地でもあります。
今回は都合により台中まで新幹線を利用する必要があったため、台中のバスターミナルから新幹線台中駅を経由して日月潭まで行く台灣好行バス(観光路線バス)に乗車。

休日の朝便だったので1~2本待つことも覚悟してしましたが、幸いすぐに乗車することができました。最終的に満席で発車したので早めに並ぶか、予約するのが無難のようです。

しかしちょっとした問題がありました。事前に目をつけた紅茶農家が密集するエリアの最寄りは新城というバス停なのですが、観光スポットにしか止まらない台灣好行バスは通過してしまいます。
選択肢として考えられるのは離れたバス停から歩いていくか、各駅停車のローカルバスに乗り換えるかです。私は後者を選び、桃米坑で乗り継ぎついでに紙の教会を見学することにしました。これは別の記事にしています。

そして着いた新城バス停。とても現役とは思えないのですが、ちゃんと止まります。

バス停向かいの香茶巷というなんとも素敵な名前の道を上がっていきます。

写真からもある程度伝わるかと思いますが、暑いです。あまり真夏には来ないほうがいいかもしれません。

一応コミュニティバスはあるようですが、1日2本。

しばらく歩くと凝った装飾の壁が見えてきました。

アッサム紅茶のふるさとと書かれており、なかなか力の入ったアピール。

それからほどなくして製茶場が見えてきました。観光客を見込んでいるのかお洒落な感じがします。しかし当たりをつけておいた店はまだ先なのでもう少し歩きます。

今度は道沿いに茶畑が見えてきました。品種の書かれた看板が立てられており、とてもわかりやすいです。



さらにこんな施設もありました。紅茶に関する展示があるほか、製茶体験などができるようです。

地元の紅茶に対する愛がとても感じられる道でした。

コンクリートの壁に書かれた手作りマップ。どこにその茶農家があるかとてもわかりやすいです。

そしてついに目指す日據製茶廠さんへ到着。だいたいバス停から25分ほどの道のりでした。

こちらを選んだのは評判が良かったというのもあるのですが、なんと言っても名前です。日據製茶廠(日本統治製茶場)という屋号は気にならざるを得ません。

中には製茶の機械などが置かれていました。

加工中の茶葉。これと

これは違う品種なのですが、わかりますでしょうか?

ご主人もおられましたが、私の相手をしてくれたのは2代目の息子さんでした。とても自信をお持ちなのが伝わってきますね。

こちらではこの地域の代表品種である紅玉紅茶とアッサム紅茶を栽培されており、それぞれ試飲させていただきました。紅玉の方が東方美人に近い甘みのあるあっさり目の味わいで、アッサムの方は濃く比較的重厚な味わい。どちらも間違いなく美味しいので好みで選べばよいと思います。

普段の産地訪問では話し込むことが多いのですが、2代目は口数はあまり多くない方であったためほぼ純粋に試飲をしてお土産購入タイムとなりました。
紅玉紅茶・アッサム紅茶どちらも缶入りは100g300元。日月潭の紅茶はブランド物で値が張ることが多く、手摘みでこの値段はかなり安いと思います。
私は紅玉の方が好みであったのでそちらを1缶と、紅玉・アッサムが半分ずつ入ったティーバッグ(200元)を購入しました。

公共交通では少々行きづらいですが、貸切タクシーやレンタカーで日月潭観光をする場合は立ち寄ってみるのもよいと思います。

日據紅茶廠
南投縣魚池鄉香茶巷12號
7:00-20:00