※今回前置きが長いです
以前公共交通機関が30日間乗り放題になる定額定期券を紹介しました。現在は20種類以上に増え連江縣を除く各縣・直轄市に設定があります(公式サイト)。
値段はまちまちで基本的に田舎になるほど安くなるのですが、特に花蓮縣のものはいい意味でちょっと頭がおかしい設定となっており199元で台鐵の和平~富里と路線番号3桁のバスが乗り放題です(ほかに対象バス路線が多い399元版もあり)。和平→富里を最も安い區間車で移動した場合の運賃は280元で、なんと片道1回でもとが取れてしまいます。市バスだけ乗っても4往復(8回)でOK。これなら短期の旅行者が使ってもお得なのでは?と思っていました。

それに加えて今年2月から宜蘭縣に限って旅行者向け周遊券が発売されています。これは1800元の定期券を72時間に短縮したもので、有効範囲は同じ。台北地区~宜蘭縣の各公録バス路線・台鐵鳳鳴駅~和平駅間・宜蘭縣内のバスが乗り放題で299元です。SNSでは神きっぷだと言われており、例えば葛瑪蘭客運で台北~羅東を往復するだけでもとが取れ、太平山まで行けば片道で350元以上になりお得感倍増です。
ポイントは台鐵の有効範囲が宜蘭縣を1駅飛び出して花蓮縣和平駅までとなっていることで花蓮定期券の有効区間に繋がります。両者を併用すればお得に旅行できるのでは?と考え、実際にこのプランで恒例のお花見旅行に出かけてみたというのが今回のテーマです。

ただし直接併用して通しで利用することはできず、一旦境界駅の和平で下車して改札を出る必要があります。和平に停車する列車は少ないため綺麗に乗り継げるパターンは少なく、優等列車は定期券不可の新自強ばかりなので実質區間車しか利用できないことから時間はかかります。そのため普通に花蓮旅行をしたいならおすすめしませんが、今回はお得に全振りしてみた!という企画になります。

さて、それでは出発です。今回は金曜日午後発、2泊3日のプラン。まずは市政府のバスターミナルに行き周遊券を購入。まずは1のカウンターでチャージしてから今度は2のカウンターで購入手続きをしますが、結構間抜けな感じがしますのでこれは一つの窓口で完結するよう改善してほしいですね。ちなみに周遊券の案内は赤丸の部分にひっそり置かれておりもっと大々的にアピールしたほうがよいように思いました

前述の通りお得でいい券なのですが、注意点・残念な点もあります。まず購入にあたっては悠遊卡が必要で一卡通やiCashは使えません。さらに他の定期券と同時に乗せることはできないので私のように普段定期券を使っている人はもう1枚用意する必要があります。そのため台北地区定期券・周遊券・花蓮地区定期券用に3枚持参することになりました

そして発売が大きなバスターミナルに限られる点です。私の家は大都會客運の高速バス乗り場に近いですが、ここでは発売しておらずわざわざ別のターミナルへ出なくてはなりません。台鐵の利用はできますが駅での発売はなく、一旦台北駅などへ行く必要があります。定期券と同じ仕組みを使っているのでコンビニで買えるようにするなどしてほしいですね

1本目は宜蘭行き高速バス。台鐵との乗り換え駅は宜蘭・羅東どちらでもよいのですが、いつも羅東ばかりなのと台鐵が始発駅になることから宜蘭経由を選択。カードリーダーにタッチすると定期券と表示されました

平日なので渋滞もせず順調に宜蘭バスターミナルに到着

読み取り機があったので乗せてみるとこちらはちゃんと周遊券と出ました

花蓮地区定期券も確認可能

ここは割と大きく掲示されていました

宜蘭駅へ移動。踏切監視員って結構貴重な気がします

30分くらい時間が余ったので市場をぶらぶら


そろそろ時間なので駅へ戻ります

18分の新自強なら2時間ちょっとで玉里に着けますが23分の區間に乗ります

安定のEMU500

花蓮行きですが和平で下車

意外に多くのお客さんが乗り降りしました

隣にはすでに和平始発の玉里行きが入線しています。日中は2時間以上間隔が開く中30分程度、しかも玉里行きに乗り継げることが今回のプランを実行する決めてとなりました(ほとんどは花蓮どまりでさらに乗り継ぎが必要)

電車を降りた子どもたちがコミュニティバスに吸い込まれていきます。なるほど、こういう連携があるのですね

利用者数からするとかなり立派な和平駅舎。貨物がある関係でしょうか?

時間まで台泥DAKA(台湾セメントのPR施設)で休憩

次の電車も結構利用者がいて車内はグレー一色。皆セメント会社の社員さんで、私はちょっと場違いでした。この時間の本数が多く和平始発が設定されているのも納得、普通に特急を利用していたら見られない光景でした

19:30 玉里駅到着。今日はここで投宿します

もちろん夕食は

玉里麵


からのかき氷


おやすみなさい
(2日目に続きます)